セルゲーム終盤、覚醒した悟飯に追い詰められ自爆したセル。
セル本人曰く頭の中にあるという核が奇跡的に無傷だったことで再生を果たし、18号無しでも完全体として復活しZ戦士たちを苦しめました。
最終的に悟飯の活躍によりセルは撃破され、セルゲームは幕を閉じました。
物語中で何度も身体を欠損したり吹き飛ばされようともピッコロの細胞を持つことによる再生能力のおかげで幾度も復活したきたセルですが、セルゲーム中のとある描写から読者の間で矛盾点が指摘されることになりました。
それが今回のテーマである「セルの核は実は股間にあるんじゃないか説」です。
一見馬鹿らしいこの説の信憑性について考えていきましょう。
自分では頭に核があると言っているけど

覚醒した悟飯に追い詰められ自爆したセルですが、その後まさかの完全体として復活した際に「嬉しい誤算だった」と語っていました。
その際にセル自身が言っていたのが、「頭の中に核があり、それが破壊されなければ再生出来る」ということ。
ということは、的確に頭を攻撃して吹き飛ばすなどしなければ再生してしまうという、敵としてはかなり厄介な能力…
ん?….え?
頭に核あんの??
連載当時も多くの読者がこの発言に違和感を抱いたはず。
「お前、ちょっと前に悟空に頭ごと吹っ飛ばされとったやないか!」
と。
この事からセルの核についての様々な憶測がなされることとなり、その中でも有力とされるのが「核股間説」なのです。
破壊され再生した箇所を見てみる
セルは完全体になってからも、悟空たちの攻撃によって複数回、身体の様々な箇所を吹き飛ばされては再生しています。
どの部分を欠損していったのかを見比べてみましょう。
⚫︎ベジータのファイナルフラッシュ

この時は右腕の付け根あたりから腰まで、右半身をガッツリ吹き飛ばされています。
再生能力が無ければこの時点でほぼ詰みでしたね。
「なんちゃって」と余裕の再生復活を見せ、高笑いするベジータを叩きのめしました。
⚫︎悟空の瞬間移動かめはめ波

悟空の不意打ち、瞬間移動かめはめ波によって胸部から上を全損。
本当に頭に核があったのなら、どう見ても消し飛んでいるのでこの時点で試合終了だったはず。
しかし、セルの気はほとんど減っておらず余裕の再生復活を果たします。
この描写のおかげでのちに様々な議論が巻き起こることに…。
⚫︎悟飯のかめはめ波

頭の尖った部分、左腕、両足を欠損。(左足はもう少し深くいけば股間に届いていましたね。惜しい…!)
そして自爆…。
再生能力がなければ満身創痍もいいところです。
やはり腹部〜股間ぐらいしか、初期状態のまま無事なパーツは存在していません。やはりあの黒い部分が怪しい…。
核が頭にある は嘘か
悟空に上半身を吹き飛ばされてもピンピンしていたことから、「核が頭にある」のは嘘である可能性が高いです。
ではなぜセルは「頭にある」と言っていたのでしょうか。
「股間にある 」なんて恥ずかしくて言えない
颯爽と復活登場して、「私の核は股間にある」 なんて、あまりに格好付つかないので咄嗟に嘘をついた説。
シリアスなシーンでそれはちょっとダサすぎるので、きっとセルさんも配慮してくれたんですね。
「頭に核がある」という誤情報を与えて撹乱するという頭脳プレイ
恥ずかしさからとっさに嘘をつきつつも、相手に誤情報を与えることで本命への狙いを逸らさせるという意図はあったのかも知れません。
「頭が弱点」と思わせておけば、普通敵はそこを狙ってくるでしょうから。
「股間が弱点」と分かって股間ばかり狙う戦いなんてバトル漫画で見せるものではないですしね。
その他の考えられる説
セルの核についてはいくつかの説が提唱されていますが、僕が推したい説を紹介します。
核が複数ある説

有力な説の一つ、「実は核が複数あり、いずれかが無事なら再生できる説」。
セル自身が言っていたように頭に核があり、実はそのほかにも核は存在してたと考えられ、それが股間もにあったのでは…。
なんとなく、頭部・胸部・股間の黒い部分がそうなのではないかと想像できます。
その中でも「頭にある」っていうのが一番カッコいい感じがするので、セルがとっさにカッコつけて言った可能性は高そうです。
核の位置を移動させられる説
本来的には頭の中に核があるとして、それを任意で動かせた可能性も考えられます。
まるで「幽遊白書」に登場する戸愚呂(兄)のように。
だとすれば、とっさの判断で核を下半身の他の部位に移動させたと考えれば納得できそうです。
悟空のかめはめ波をくらった時、瞬時に股間へと核を移動させたのかもしれませんね。
みんながセルだと思ってたアイツは本体じゃない説
これはとんでもない説なんですが、今回この記事を書いていてふと思い出したのが、クロノ・トリガーという名作ゲームのラスボス【ラヴォスコア】のこと。

↑これがこのゲームのラスボスの「ラヴォスコア」であり、まさしく大ボスであるラヴォスの“核”です。
ご覧のとおり三体一組で現れ戦うのですが、なんとコイツは真ん中のヤツはオマケみたいなもんで、本体は右側のビットみたいなヤツなんです。
真ん中が本体だと思って倒しても右側のヤツがすぐに蘇生させてしまうので、右側の部品みたいなヤツを倒さない限り戦いは終わりません。
当時の多くのプレイヤーがこの仕掛けに驚き、つっこんだはずです。
「お前が本体ちゃうんかーい!」と。
これと同じことが実はセルにも適応されていたのでは…とは考えられないでしょうか。
セルが主人公たちの細胞を集めるために超小型の偵察機のようなものを飛ばしていたという設定があり、セルゲームの最中もセルや悟空たちの周りを飛び回っていたと思われます。
そしてそれらのうちの一つが実は、セルの本体【核】だったのかもしれません。
最終的には巨大な親子かめはめ波により、その核ごとセルを吹き飛ばし消滅させた…と思うと面白くないですか?
終わりに

近年発売されたゲーム「カカロット」でも、セルの核に関して言及されている場面があるそうな。
そもそも身も蓋もないことを言えば、この議論はおそらく鳥山明先生の設定ミスが原因なのですが…
それでも「セルの核はどこにある?」と、30年以上経った今でも取り沙汰されるのは、DRAGON BALLという作品がいかに愛されているかということを物語っていますね。
そもそもドラゴンボールは「あ、おれ鼻無いから臭くないんだった!セーフ!」みたいなユルい世界観のお話なので、セルの核がどのにあるとか細かいことを詮索するのが不粋なのかもしれません…。

細けぇことはいいんだよ!
圧倒的な雰囲気で少年の心に火をつけ続ける、、それが皆んなが大好きなドラゴンボールという作品なのです!
複雑なメッセージ性なんてなくても、誰もが心に熱いものを与えてもらったドラゴンボール..。セルの核はどこにあるかって?それはきっとみんなの心の中に…(意味不)
おしまい!


「クロノ・トリガー」のキャラクターデザインを手掛けたのが鳥山明氏であることは有名ですが、ラスボスであるラヴォスの第二段階がセルに似ていることもよく語られます。
「クロノ・トリガー」の発売時期的に考えても、セルの影響があったであろうことが想像出来ます。