遅ればせながら、ハンターハンターのオマージュが多いと言われる呪術廻戦のアニメを見ていろいろなところでハンターハンターぽさを感じたのですが、中でも東堂葵というキャクターに関してはハンターハンターの影響をめちゃくちゃ感じたのでまとめたいと思います。
東堂葵の能力
HUNTER×HUNTERで言うところの“念能力”は呪術廻戦で言えば「術式」と呼ばれ、どちらも力の源である「オーラ」や「呪力」を消費して各キャラクター固有の必殺技を使います。

東堂葵の術式は“不義遊戯”。
手を叩くことで対象との位置を入れ替える能力で、対象は「呪力をおびたもの」であれば無生物でもOK。
主に自分自身と相手との場所を入れ替えるのに使いますが、対象は自分自身でなくてもOKなので、自分以外の二者を入れ替えることも。
この能力自体には直接的な攻撃力はないですが、それ故に発動条件が緩くバンバン使ってもほぼリスクはなりません。
東堂自身の強靭なフィジカルと合わせて使われることで敵にとってはかなり厄介な能力なのです。
ゴレイヌの能力“白い賢人”・“黒い賢人”との違い

この「対象との位置を入れ替える」能力といえばやはりゴレイヌの能力を連想させます。
ゴレイヌの能力は“白い賢人”と“黒い賢人”。
具現化したゴリラと対象の位置を入れ替える能力です。
ゴレイヌの能力はゴリラを具現化しておく必要があり、そのゴリラと対象の位置を入れ替えますが、ゴリラを具現化してさえおけばおそらくノーモーションで発動可能なところは“不義遊戯”より優れています。
また、とっさに自分自身とゴリラの位置を入れ替えて敵からの攻撃を回避するのにも使えます。
東堂とゴレイヌ、どちらの能力が優れているかはわかりませんが、2人が直接対決したら場所変え合戦になってワケ分からんことになりそうですね。
東堂のほうが作中屈指の強化系フィジカルモンスターなので、ゴレイヌには分が悪そうです。
作中でも屈指の強化系っぽさ

強化系の特徴として、「ヒソカの念系統別性格分析」にもあるように、単純で一途 という特徴が挙げられます。
いい意味でバカ とも言えます。
東堂の性格を考えてみてもやはり強化系っぽく、作中でも屈指のフィジカルお化けです。単純な戦闘能力で言えばダントツで高く、HUNTER×HUNTERで言えばウボォーギンのように、ずば抜けたパワーと戦闘センスを持っています。
東堂の術式である“不義遊戯”はハンターハンターの念能力系統で言えば放出系に属する能力でしょう。
ゴレイヌのようにゴリラを具現化するでもなく、手を叩く動作だけで能力が発動出来るのはメモリの無駄遣いがなく、理にかなっていますね。
まず間違いなく強化系に属するであろう東堂にとって、放出系能力は六相図的に見ても隣り合う系統のため無駄が少なく、かなり効率の良い能力です
おそらく東堂もゴンと同じ、放出系寄りの強化系なのでしょう。
そういったところでも東堂は“不義遊戯”を使いこなすのに最適な能力者なのです。
「拍手とは魂の喝采」

渋谷事変にて、真人との戦いで片腕を失った東堂のセリフ。
(「腕を失う」こともHUNTER×HUNTERによくある展開の一つです。)
関連記事:ハンターハンターあるある?作中で腕がなくなった人たち
「腕なんて飾りさ。拍手とは…魂の喝采!!」というセリフとともに“.不義遊戯”を発動…するかに見せたシーン。
HUNTER×HUNTER読者が見れば一目で分かるあのシーンのオマージュです。

主人公が追い込まれているところに助けに入るというアツい場面でのHUNTER×HUNTERオマージュには正直興奮しました。

片腕を失ったネテロの、「祈りとは 心の所作」
東堂の“不義遊戯”は「手のひらを叩く」ことが発動の条件だったので、このとき能力は発動しませんでした(ブラフとしては充分に機能しましたが)。
ネテロの場合このセリフはブラフなどではなく、しっかり百式観音を発動させています。
東堂の術式は「手のひら同士を叩く」というのが発動条件だったようで、腕を失ってしまうと発動出来ないのが“不義遊戯”の弱点でもありました。
好きな人(高田ちゃん)を思うほどに強くなる

単純一途バカな東堂というキャラクターにさらにギャグ的要素を加えているのが、高身長アイドル高田ちゃんの存在。
虎杖との信頼関係が出来上がったのも、東堂の「どんな女がタイプだ」という質問に、「身長とケツのデカい女」という返答があってのことでした。
高田ちゃんのことを想うことで底力を発揮するような場面がちらほらと。シリアスな戦いの最中、そんな描写が挟まれるのは賛否ありそうなものですが、これも思えば「幽遊白書」に登場する桑原に似てるなぁと。

暗黒武術会編、満身創痍の状態で敵チームの大将である吏将との試合。敗色濃厚のなか、雪菜が応援に現れた瞬間吏将をワンパンでぶっ飛ばすという展開がありました。
シリアスな戦いの結末があんな感じのギャグ展開で締め括られたことに賛否両論あっただろうとは想像出来ますが、東堂に関しても、彼が登場すると戦いがギャグ漫画っぽくなるので賛否ありそうな気がします。
まとめ
呪術廻戦に登場する東堂葵。
HUNTER×HUNTER及び幽遊白書と、冨樫義博作品の影響をめちゃくちゃ感じた登場人物について紹介しました。
- 場所替え能力“不義遊戯”
- 作中屈指の強化系っぽさ
- 「拍手とは魂の喝采」
- 好きな女の子を想うほど強くなる(幽白)
作中でもトップクラスのフィジカルを誇り、仲間からもその強さに関しては信頼されている彼。
性格に難があるので(変態)その強さ自体は信頼されているものの、仲間から好かれているかどうかはまた別の話…。
でもそういうバカっぽいところが東堂の魅力であり、そんな彼だからこそ能力が磨かれ唯一無二の強さを持ち、己の力に絶対の自信を持っているのだと思います。
そういう性格のヤツほど、より強靭なメンタルに支えられて強い能力を持っていたりするもんです。
そしてそういう性格の強化系能力者ほど、とんでもない実力を発揮してくれるものです。

…やっぱり強化系のキャラクターって、頭のネジが外れてるヤツが多いんだろなぁ…と今回改めて思いました。
この記事を書くにあたって僕自信、アニメ二期の渋谷事変までしか視聴しておらず今後の原作の展開は知らないのですが、腕を失い“不義遊戯”を使えなくなった東堂が今後登場して活躍してくれる場面はあるのでしょうか…。
今のところ個人的には作中でいちばん好きなキャラクターなので、是非ともまた活躍してほしいと願っているのですが、この呪術廻戦という作品もHUNTER×HUNTERと同じく(それ以上に)バンバン味方サイドの人間が死んでいくのでかなり不安ではあります…。
どうかブラザーとの幸せな未来が訪れますように。

