HUNTER×HUNTERの中でも異色の政治劇として人気の高い「会長選挙編」。
一見すると単なるハンター協会組織内の選挙に見えますが、その構造は実は「コンクラーベ」と呼ばれる現実のローマ教皇選出制度と多くの共通点を持っています。
この記事では、コンクラーベとは何かを簡単に解説しつつ、HUNTER×HUNTERの会長選挙編との共通点を考察していきます。
コンクラーベとは何か?

コンクラーベとは、カトリック教会において新しいローマ教皇を選出するための選挙制度です。
正式には、枢機卿(すうききょう)と呼ばれる限られた聖職者たちによって行われます。
特徴的なのは以下の点です
- 外部との接触が遮断された「密室」で行われる
- 投票は繰り返し行われ、一定数の票を得るまで決まらない
- 強い権力と影響力を持つポジションを決める選挙である
- 派閥や思惑が複雑に絡み合う
つまりコンクラーベは、「閉ざされた空間で行われる高度な政治戦」なのです。

ほぼHUNTER×HUNTERにおける会長選挙そのものですね。
HUNTER×HUNTERの会長選挙編とは
キメラアント編後、ネテロ会長の死去により始まるのが「会長選挙編」。
ハンター協会の新たなトップを決めるため、十二支んを中心に選挙が行われます。
この選挙は単純な人気投票ではなく、
- 投票ルールの操作
- 候補者同士の駆け引き
- 世論の誘導
など、政治色の強い展開が特徴です。
共通点1:限られたエリートによる選挙

コンクラーベでは枢機卿のみが投票権を持ちます。
これはまさに「選ばれたエリートによる意思決定」です。
一方、HUNTER×HUNTERの会長選挙も、ハンターという特権階級によって行われています。
一般市民は関与できず、あくまで内部の人間だけで決まる構造です。
👉 閉じた世界での権力争いという点が非常に似ています。
共通点2:ルールが結果を左右する

コンクラーベでは、一定票数(通常は3分の2)を獲得しなければ当選できません。
そのため、単純な人気だけでは決まらず、戦略が重要になります。
会長選挙編でも、
- 投票率の条件
- 無効票の扱い
- 再投票の仕組み
など、ルールそのものが大きな意味を持ちます。
特にパリストンは、この「ルール」を巧みに利用して主導権を握り、チードルをはじめとした候補者たちを翻弄しました。
👉 勝敗を分けるのは票数だけでなくルール理解という点も共通しています。
共通点3:派閥と政治的駆け引き

コンクラーベでは、保守派・改革派などの派閥が存在し、水面下で交渉や駆け引きが行われます。
会長選挙編でも、
- 十二支ん
- パリストン派 vs 反パリストン
- レオリオの台頭
など、複数の勢力が絡み合います。
👉 表に出ない交渉や駆け引きこそが結果を左右するのが両者の特徴です。
共通点4 : 意外な人物が支持を集める構造

コンクラーベでは、本命ではない人物が妥協案として選ばれるケースがあります。
会長選挙編でも、当初は有力候補でなかったレオリオが一気に支持を集める展開がありました。
これは、強すぎる候補への反発や、バランスを取るための選択をしようとする心理が働くためです。
👉 “ちょうどいい人物”が勝つことがある点もリアルに再現されています。
共通点5:選挙そのものが目的化する

コンクラーベでは、時に「誰を選ぶか」よりも「どう決めるか」が重視されることがあります。
会長選挙編でもパリストンは、会長になること自体よりも
- 選挙を混乱させる
- ゲームとして楽しむ
ことに重きを置いているように描かれています。
👉 選挙が“政治ゲーム”として機能している点も非常に似ています。
まとめ

HUNTER×HUNTERの会長選挙編は、現実のコンクラーベに通じる高度な政治構造を持つお話です。
共通点を振り返ると
- 限られたエリートによる選挙
- ルールが勝敗を左右する
- 派閥と駆け引きの存在
- 意外な人物が勝つ構造
- 選挙そのものが目的化する
これらの要素が組み合わさることで、リアルで奥深い選挙ドラマが成立しています。
会長選挙編はバトルとは違った方向性で、知的な面白さを持つエピソードです。
コンクラーベという現実の制度と重ねて見ることで、その完成度の高さをより一層楽しめるでしょう。
そしてHUNTER×HUNTERにおける選挙編は、そこにアルカ・ナニカ編のお話が絡み合うことで、さらに奥行きのあるストーリーが完成されています。
様々な陣営の思惑が交錯する人間ドラマと、少年漫画としてのワクワク感・ゾクゾク感が押し寄せる、冨樫義博ワールドを贅沢に味わえる傑作パートがこの「会長選挙編」なのです。

