スネアの打面側のヘッドの事を「バターヘッド」と言ったりもしますが、それに対して、裏側のヘッドの事を【スネアサイド】と呼びます。
スネアのヘッド話になると多くの場合打面側のヘッドに焦点が当てられがちですが、実は裏面の【スネアサイド】もスネアの音の良し悪しを決定付けるのに重要な要素なのです。
今回はそんな、軽視されがちだけど実は重要な役割を担っている、まさに”縁の下の力持ち”と呼ぶにふさわしい【スネアサイド】について解説します。
スネアサイドの重要な役割
そもそもスネアという打楽器は、表面のへッドを叩くことでシェルが振動して響き、その振動が裏面のスネアサイドに伝わってそこに張られたスナッピーによってバシッという締りのある音に変えて鳴らすというものです。
構造上、打面側だけでなくスネア全体を通して音を鳴らす楽器ですから、表面も裏面も共に大切なのは本来当然の事なのです。
スネアの音は表と裏のヘッドが相互に影響し合って成り立っていて、そのバランスの取り方でスネアの音が変化します。
まさに“表裏一体”と言われるべき代物のはずなのですが、スネアサイドは打面側のへッドに比べると軽視されがちで、「裏面のチューニングはかなり適当」というドラマーも多いです。
スネアサイドのチューニングを蔑ろにすると、当然ながらそのスネアのポテンシャルは100%引き出せていないということになります。
それってめっちゃ勿体ないですよね。
せっかくの愛機を100%の音で鳴らすために、スネアサイドのチューニングのことも考えてあげましょう!
スネアサイドのチューニングの目的
スネアサイドをきちんとチューニングする目的とは何なのか。それは「スネアの音の響きを変える。調整する。」ということです。
音の余韻(サスティーン)を長くしたり短くしたりと、このチューニングを上手く行うことで、他の楽器に埋もれない・他の楽器の邪魔にならない音を作ることが大切なのです。
つまり、バンド全体に馴染む音に仕上げるということがスネアサイドをチューニングすることのゴールです。
スネアサイドの基本的なチューニング方法
スネアサイドはキツめに張る
打面側のヘッドのチューニングに比べて、スネアサイドは基本的にはキツめに張ります。
あまりに力一杯にネジを締めるのは故障の原因になるのでもちろんダメですが、通常の力加減の範囲で、しっかりめに締めていきましょう。
目安としては、ヘッドの真ん中を指で押さえてもヘコまない程度に張るようにしましょう。
スネアサイドの張りが弱いと叩いた時の振動がスナッピーに伝わりづらく、良い音が鳴りません。
スネアサイドをキツめに張ることでスナッピーとの共鳴が良くなればそれだけ音の繊細さが表現しやすく、ゴーストノートなどの微妙なニュアンスも表現しやすくなります。
基本的には打面側と同じ
スネアサイドのチューニングの手順は、基本的には打面側の時と同じです。
以下、チューニングの手順です。↓
- シェルにヘッドとフープをしっかり重ねる。
- 指の力で締められるところまでそれぞれのテンションボルトを締める
- チューニングキーを使い対角線ごとに均等に締める。
- 半回転→1/4回転→1/8回転…のように、少しずつ調整しながら締めていく。
- ボルト近くを軽く叩いて音程のズレを確認しながら微調整していく。(スティックは使わず指などで弾いて確認しましょう。)
スナッピーは取り外してチューニングするほうが良いと言われます…が、正直それは面倒だという人はせめてストレイナー(スナッピーをオン・オフするレバー)はオフにしましょうね。〔ヘッド自体を張り替える場合はそもそもスナッピーは取り外す必要があります。〕
スネアサイドのチューニングが概ね出来たら、打面側も合わせてチューニングしていきましょう。
表と裏のバランスが大事
例えば打面側とスネアサイドの両方を限界までキツく張ると、良く言えば「カンカン」という尖った音が鳴る…とも言えますが、悪く言えば“深みのない薄っぺらい音”だとも言えてしまいます。
そこで、その状態から少し(それぞれのボルトを3/4回転程度)スネアサイドの張りを緩めてみると…
“歯切れの良さ”や“アタック感”を残しつつ、スネアとしての音の太さを加える事が出来るので、「ハイピッチなスネアの音」として実用的にバンドで使える音に仕上がります。
さらにこの状態から打面ヘッドのチューニングを緩めていくと、一般的な「ミドルレンジの音」に近づいていきます。
理想的な音に近づいたところで、最後にスネアサイドを少し緩めて表ヘッドとのバランスを取ることで、「スネアとして心地の良いまとまった音」を作る事が出来ます。
チューニングする時の裏ワザ
スネアサイドに限った事ではありませんが、太鼓のチューニングをする際に、「チューニングキーを2本使う」という裏ワザをおすすめします。
2つのチューニングキーを対角線上に配置して均等に締めていけば、どちらをどれだけ回したかを目視しやすくなり、締め忘れも防げます。
また、チューニングにかかる時間も短縮できるので良い事づくめ。
チューニングキーは一個300円ぐらいから手軽に変えるので、ぜひ2つ以上(3、4本持っておくと何かと便利)常備しておくことをおすすめします。
スネアサイドヘッドはどんなものを選べば良い?
もちろんスネアサイドもメーカー各社から販売されていますが、打面のヘッドほど種類は多くありません。
個性的にこだわりたいのであれば色々なものを試してみると良いですが、初心者の場合や特に強いこだわりが無い人であれば、コチラ↓の“REMO スネアサイドアンバサダー”がド定番なので間違いないでしょう。
まとめ
スネアサイドのチューニングのポイントをまとめるとこんな感じ。
- スネアサイドはキツめに締める
- チューニングの手順は基本的に打面側と同じ
- 表と裏のバランス大事
- チューニングキーを2本使うと便利
- どのヘッドがいいか迷うならREMOの114SAを使えば間違いない
普段ドラムを叩いていると打面側のチューニングをイジることは多々ありますが、スネアサイドのことを意識する機会は少ないんじゃないでしょうか。
この記事を読んでくださった貴方はきっと、「もう少しはスネアサイドのことも労ってやろうかな…」と、思ってくれたはず。
僕らのスネアを底を支えてくれているスネアサイドはまさに、縁の下の力持ちなのです。
通常、スネアサイドは1年に1回ほどで新しいものに交換するぐらいが良いと言われています。
長年張りっぱなしになっている貴方のスネアサイド、この機会に張り替えてみませんか?
僕のスネアももう長らく張りっぱなしなので、これを機に新品に張り替えてやろうと思います。
それでは!
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