巷で噂のアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」
大変遅ればせながら、全12話を一気見しました。
初見の印象は、バンド演奏の描写などが細かく作り込まれているなぁ、と。
ギャグ的な要素で非現実的な部分は多いですけど、色々なパロディが随所に散りばめられていて、元ネタが分かると楽しいです。(ぼっちちゃんがヤムチャの死に方してたのワロタw)
そして何よりも、楽曲が良い!これに尽きます。
ストーリーにやキャラクターに没入していく中であんな良曲の数々を耳にしたら、そりゃあ心に響きますよね。
…となれば、ええ、CD買っちゃいますよね。
ということで今回はこのアルバム【結束バンド】について。
特に個人的にお気に入りの、劇中で結束バンドが演奏していた楽曲4曲をドラマー目線でレビューしていきます。
結束バンドの劇中演奏曲
この作品はどちらかというとギターが中心とされるお話ですが、僕はドラマーなのでやっぱりドラムを中心に曲を聴いちゃうんです。
ということで、曲のドラムを聴いて感じたことや、ドラムを演奏する時のポイントなど。
ギターと孤独と蒼い惑星
アニメ5話で披露された、結束バンドの初オリジナル曲。
アニメを見て、「そこらの女子高生バンドのクォリティじゃねぇーwww」
と思ったのは「けいおん!」の時もそうでしたが、そこはギターヒーローことぼっちちゃん率いるバンドなので細けえこたぁいいんです。
「ぼさろと言えばこの曲」ってぐらいに印象的なロック。
ぼざろを見て、「この曲が弾きたくてギターを始めました!」っていう初心者の心をバキバキに折りそうなギターフレーズが満載な気がします。はギターのことはあまり分かりませんが…。
ドラムに関して言えば、初心者でも頑張りゃなんとかなる!
…と思います。
ギターに比べればまだ全然簡単なはず。しらんけど。
Aメロではバスドラの4分踏みと共にフロアタムを鳴らすことで音圧を底上げし、「これから私たちのロックをぶちかましてやるぞ。」という、これからの勢いを予感させるドラムになっています。(コピーバンドをやる際はこのバス+フロアの音量感を徐々に大きくする様に叩くとカッコイイと思います。)
まさに結束バンドの初披露曲としてふさわしい曲と、ドラムのフレージング。
そこからAメロ2週目の裏打ちパターンにビシッと切り替われると最高にカッコイイ!
そしてこの曲でドラマーにとって一番の美味しい目立ちポイントはやはり、サビでのスネア連打+ハイハット。1:05 のあたり。シングルストロークで勢いよく、最大音量でぶちかましてやりましょう。これをバシッとキメればモテるぞ…!しらんけど
あのバンド
めっちゃロック。
アニメ的にはぼっちちゃん覚醒のシーンということもあってギターがフィーチャーされた曲という感じはありますが、力強いドラムの音でバンド全体の説得力が支えられているなと感じる曲です。
今回のアルバムの中でも最もドラムの音がパワフルに荒々しく感じられるので、「結束バンド」の荒々しさや若さみたいなものが表現されているのかもしれません(それがカッコイイ!)。
なので、この曲をバンドでカバーするならスネアは常にオープンリムショットで叩くぐらいの音量を意識してみるといい感じになりそう。
「勢いでバチバチのロックをぶっ叩いてやる!」って気持ちで行けばめっちゃかっこよくキマると思います。
Aメロとサビではほとんどがシンプルな4つ打ち・裏打ちのリズムなので、ある程度ドラムを練習した人ならそれほど難しくはないはず。
忘れてやらない
アップテンポなポップロック。
王道感のあるメジャーキーの曲ですが、爽やかな曲調とは裏腹に、「青い春なんてもんは僕には似合わない」みたいなちょっとひねくれた歌詞にロックを感じます。
速いビートさえ叩けるようになれば、ドラム初心者にもオススメしたい曲のひとつ。
細かい所は省いてしまえば、初心者でもある程度楽しんで一曲叩き切ることが出来ると思います。
もちろんドラマーとしてのオイシい所や楽しい所もふんだんに盛り込まれているので、しっかりコピーするもよし、アレンジカバーするもよし、やりがいのありそうな一曲です。
星座になれたら
先の3曲よりも落ち着いた感じのミドルテンポなポップス。…というかもはやファンク。
個人的にぼざろの中で一番のお気に入り曲です。
しかし難易度的には今回の記事中ダントツで難しい初心者殺しです。
第一印象は、「なんかバンアパ感あるな。」
…と思って調べたら、the band apart の 「夜の向こうへ」 という曲に色々似てて笑いましたw
ドラムは基本的に16ビートで刻む曲で、その随所にハイハットアクセントが細かく入る事でキレ・オシャレさ・楽曲の良さ・演奏難度が爆上がりしている感じです。
ドラムの16ビートと、ギターのカッティング、ベースのスラップとの絡み合いがとても心地いい。
こういった細かいアクセントやフィルインのニュアンスはドラマーの手癖によるところが大きいとは思うので、完コピを目指すのはかなり大変そう。
サビや間奏ではまたもや、4つ打ち。
この曲はほんと、「そこらの女子高生のワザじゃない…虹夏さんマジかっけぇ。」って思います。
おわりに(虹夏ちゃんの手癖のこととか)
アニメ【ぼっち・ざ・ろっく!】とにかくアニメとして楽しめたし良曲だらけだし、バンド経験者ならぜひ見てほしい作品です。
これはきっと2期もあるよね。超期待!
ドラマーとして気になったのは、多くの曲に四つ打ち・裏打ちのリズムが入ってること。
虹夏ちゃんの手癖?作曲者やリアル演奏者さんの手癖?
今回レビューした4曲全てに4つ打ちのリズムパターンが使われているので、意図的にそうしている感じはしますね。
「虹夏ちゃんは足がよく動くドラマー」みたいな設定があるとかないとか。
おそらくそういう設定に合わせてドラムのパターンやフレーズが作られている気がします。
「ギターと孤独と青い惑星」や、OP曲の「青春コンプレックス」のサビ直前でバスドラを踏んでカウントをとっているのも特徴的なところ。
普通ならハイハットをオープンで叩きたくなるところを、あえてバスドラを踏むことで「虹夏ちゃんのドラムっぽさ」を印象付けているんじゃないでしょうか。
そして楽曲全体の印象として、とにかく力強い。あんな少女漫画のヒロインみたいな可愛らしい見た目なのに力強い!
そんな虹夏ちゃんのドラムを堪能できる結束バンドのファーストアルバム。
▲OP/ED曲や、作中では演奏されていない結束バンドのオリジナル曲も収録
アニメファンだけでなく、バンドマンにもおススメしたい名盤です。
アニメを見終える頃には、きっとアナタも欲しくなる…。
おしまい
最後にひとこと。アニメ12話の「星座になれたら」の演奏シーン、出だし一音目のシンバルミュートの部分、よく見るとしっかり左手でミュートしてるのがなんか好きw
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